わが家の住まい 暮らし 木の特質「床のめくれ」「床のささくれ」
マンションや建売住宅にはまだまだ採用が少ない無垢材フローリングですが、こだわりのあるリフォームやリノベーションでは無垢材を選ぶ方もだんだん増えてきました。
無垢材の床のメリット
無垢材はなんといっても、本物の木質や木目が魅力です。
張替えたばかりの新しい木質も良いですが、歳月を経て変化していく色や艶を楽しむことができるのも無垢材ならではの醍醐味です。
チークは経年変化の代表的な樹種で、徐々に飴色に変化し重厚感が増していきます。経年劣化を楽しむとともに、愛着もわいてきます。
自然素材の無垢材は、複合フローリングにはない調湿作用があることもメリットです。部屋の湿度によって空気中の水分を 吸収・放出し、湿度を一定に保とうとします。
昔の木造家屋が、高温多湿の日本の夏をエアコンなしでも過ごせたことも納得できますね。
寒い冬は床も冷たくなり、素足ではひんやり感じます。無垢材は素足でも体温が奪われにいのです。 木は熱伝導率が低いため 素足でも温もりを感じられるというメリットがあります。(コンクリートと比較すると木材の熱伝導率はわずか10分の1程度です。)
また木は柔らかさもあるので、高齢の方や赤ちゃんにも優しい床材と言えます。樹種によって硬さも変わってきますが、広葉樹より針葉樹の方が柔らかいようです。代表的な針葉樹は、ヒノキや杉、パイン材などです。広葉樹はウォールナットやチーク、メープル、オークなどがあります。
無垢材の床のデメリット
無垢材フローリングは複合フローリングと比べると価格が高い事です。
樹皮に近い部分では節もあります。節がある部分は価格も安くなりますが、その「天然木」らしさは板目ならではの模様です。
しかし、この節がある部分は「めくれ」や「ささくれ」がおきやすい箇所でもあります。キャスターつきの椅子や家具でこの「めくれ」や「ささくれ」が悪化してしまうこともあります。
マットやラグを敷いてささくれを悪化させないのも一つの方法ですが、ささくれや傷などができた場合は、サンドペーパーをかけてささくれ部分を滑らかにすることもおすすめです。また、無垢材に合う自然由来のクリアのオイルを塗ってあげるのも良いでしょう。無垢材の傷がひどくならないように仲良くお付き合いください。