礼文・利尻の旅

震災の悪夢覚めやらぬ時ではありましたが、道北へ行ってきました。
そのいきさつは、大雪に閉じ込められて最悪になった結婚記念日の夜、酔った勢いで「行こう行こう」と約束をし、間髪を入れずに家内が予約したらしいのです。
初日は宗谷岬に立ちながら、「海は広いな」と思うよりも寒さと、何よりあまりの風の強さと冷たさに、10分持たずにバスへと退散。生まれて初めて、風を痛いと感じました。
道北は今早春とガイドさんは言うが、私からすると正に春未だきで、家内が期待していた高山植物も、花を着けるには1ヶ月程早かったようでした。それでも礼文島では早咲きの白い水芭蕉が迎えてくれ、楚々とした様子はとても可憐で、心和ませてくれました。
110506_kage01
何より素晴らしかったのは、利尻十六景と言われる利尻岳の様々な姿でした。
110506_kage02
単純な円錐形ではなく、麓から沢山の峰が続いていて、その中心に山頂があるのです。峰々の姿は実に多様で、そのため観る角度が変わると全体の山容が変化するのです。
日本海の只中に忽然と聳える姿に、太平洋の中の宮之浦岳(屋久島)を想い出しました。
北端と南端に位置する島と、それを形成する見事な山なみ。感動を覚え見とれながら、ふと海に潜って、島の周囲の海底の様子を見てみたいと、変な考えが起きました。利尻富士とも言われていますが、むしろ「○○富士」等と言う俗名に違和感を感じました。
110506_kage03
今一つは、各所に立ち並ぶ風力発電の風車に、今後の日本のエネルギー政策の方向を感じたりもしました。家庭や個人には太陽光発電が適しているが、自治体や企業には立地面や恒常性から考えて、風力発電のほうが適しているのではないでしょうか。
110506_kage04
ともあれ三日間の好天に感謝しつつ帰路につきました。
                                      景山 浩道

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください